努力に勝るもの

8/20(木)~23(日)にかけて山口県の維新みらいふスタジアムにて全国中学陸上が行われました。
各県予選会で標準記録を突破した選手たちが集う中、RIXPERTからも4名の選手が山口の地に向かいました。
日本一を目指し、中学生の熱い闘いが繰り広げられました。

RIXPERTから出場
中3男子走幅跳6m48-0.1決21
中3男子砲丸投15m08決5
中3女子200m26.391.0予8
中3女子砲丸投12m49決26

熱中症対策により、昨年から暑い時間を避け競技開始が15時からとなりました。
今年のトラックの最初の種目は女子200mからスタートです。
その1組の1レーンに3年生女子選手が出場しました。
今シーズンは破竹の勢いでベストを更新し、ついに全国の舞台にまでたどり着いた選手です。

前日には競技場、そしてホテルまでの移動に時間がかかりましたが、移動時間も終始自分のペースで過ごすことができていました。
当日も落ち着いた様子で、暑さも考慮して短時間でアップを終わらせます。
初めての1レーンでのレースとなりましたが、持ち記録が速い外のレーンの選手たちにできるだけ着いて行ってのベスト更新を目指しました。

スタートのやり直しが2度あった中、3度目のスタートでもいいスタートを切りましたが、さすがに周りが速いのが全国大会です。
前半から前に行かれる展開となり、後半もよく粘ったものの目標としたベスト更新には届きませんでした。
初めての全国大会で全国のレベルの高さを肌で感じられたレースとなり、特に前半のスピードの向上の必要性を感じられるレースとなりました。
この経験が、限界を感じさせられる場になるのではなく、きっとさらなる成長につながる場になってくれることでしょう。
高校生となった次はインターハイでの活躍に期待です。

同じく1日目には男子砲丸投に3年生選手が出場しました。
資格記録でも上位に位置し、「県中学記録を上回る16m越えでの優勝」を目標に掲げての挑戦となりました。

前日練習では調子も良く、1週間前に負傷した部位も心配のない状態まで戻っていました。
ランキング上位の選手の投てき練習を見るとつい力が入ってしまい、何度も投てき練習を行おうとしますが、翌日を考えてセーブするよう指示を受けます。

大会当日は棚橋コーチも合流し、暑さと日差しを考慮して本番でバテてしまわないようにアップをいつもより少なくして本番にエネルギーを残します。
競技前の投てき練習では15m越えを連発し、本人も調子の良さを実感しリラックスした状態で本番を迎えました。

その1投目から15mに迫る記録を残し、1投目終了時点で2位につけます。
トップ8に残れるレベルの記録だったことからも、ここから目標の達成に向けては全中に向けて取り組んできた新しいフォームに挑戦しました。
タイミングを少し変え、左足を引きつけてスピードを出す形です。

棚橋コーチからも「落ち着いて、フォームに集中していこう」と声がとびますが、全国の舞台で高ぶる気持ちでの体のコントロールは難しく、2投目、3投目はタイミングが合わず苦しい投げになりました。
トップ8が確定した時点では3位。
4投目を迎える頃には少しずつタイミングが合ってきました。

5投目では15mを越えるセカンドベストの投てきで記録を伸ばします。
他の選手が記録を伸ばし5位で迎えた6投目。
逆転を狙った一投に渾身の力をこめます。

全てのタイミングが完璧にそろわないといけないのが回転投の難しいところ。
渾身の力を込めた一投でも、わずかなタイミングのズレがあったのでしょう。
惜しくも記録を伸ばすことはできませんでした。

RIXPERTとしても初の全中入賞となる立派な5位入賞となりました。
それでも本人の中では喜びと悔しさが半々だったことでしょう。
16m越え、そして優勝を本気で目指し、棚橋コーチとともに全中を迎える最後の最後まで新しいフォームに挑戦してきました。
その挑戦心と探求心こそが何より称賛に値するものです。

回転のスピードを上げた中でも、腰をしっかりと落として本来持っている足のパワーを十分に活かしきることができれば、驚くような記録が出ることでしょう。
今回の全国大会では、男子の回転投法は5人ほどいましたが、そのうち3人がベスト8に残りました。
体格や瞬発力を技術でカバーできる。
そこが回転投法の大きな魅力の一つです。
投てき選手の中では小柄な体つきであったとしても、技術を高めることでその差を補うことができることを十分に証明してくれました。
そして、その背景にはこちらが練習を止めないといけないくらい夢中になって練習に取り組む姿があったからこそです。

夢中は努力に勝る。
これまでの成長過程がその言葉を表していると言えるでしょう。

大会最終日には男子走幅跳、女子砲丸投に2名の3年生選手が出場しました。
移動の新幹線内ではこれまでの思い出話などもしながら、会場に到着後は暑さを考慮しながらそれぞれのペースで前日練習を行います。
宿泊ではこれまでに合同練習を行ったチームも同じホテルとなっており、そうしたつながりからも安心感も得られました。

女子砲丸投では、例年より決勝ラインが高いことが予想され、自己ベストを大きく更新することが必要となります。そのためにも、「楽しく挑む」をテーマに、臆せず思い切りのよい投てきを行うことを目指しました。

東海大会前の練習では投げ込みをし過ぎてしまった反省を活かし、全中に向けては疲労を残さないように調整をしてきました。
当日のアップの様子では、エネルギーがしっかり溜まっている様子で調整は万全です。
フォーム練習でも良い動きができており、あとは砲丸を持った状態でその動きを再現できるかどうかでした。

練習投てきでは、まだタイミングが完全に合っていない中でも12mを越えます。
力の出力としては問題なく、あとはわずかなタイミングを修正できれば、13m中盤の記録も十分に期待できます。

勝負の3投。
1投目は上体の残しが少し不十分な中でも12m中盤の記録を残します。
今シーズンの記録を考えれば、1投目としては十分な記録でのスタートです。
棚橋コーチと共に2投目、3投目と動きの修正を試みますが、砲丸が顔から離れてしまい、どちらも抜けるような投げになってしまいました。
練習でできていた動きを、本番で完全に再現することの難しさを改めて感じる結果となりました。

それでも決して順調とは言えなかった今シーズンの中でも、この舞台に立ち、そして気負い過ぎることなく競技をすることができました。
「次こそは勝負したい。」
そう思わせてくれるのが全国大会です。

トップレベルの選手たちは、パワーポジションに入ってから投げ出すまでのスピードと瞬発力が非常に高く、走っても速く走れると思わせる選手たちばかりでした。
それを間近で見たからこそ、自分との違いも明確になったはずです。
スピードや瞬発力を高めながら、それを技術で最大限に活かす。
次の全国の舞台に向けて新たな挑戦がスタートです。

同時刻に行われた男子走幅跳には3年生男子選手が出場しました。
当日のアップは暑さを考慮して、休憩を多くとる形でいつもより長い時間をかけて行います。
他の走幅跳選手の体格に驚愕しながらも、自分に集中してアップを進め、アップ締めとなる短助走跳躍では好調ぶりを確認できました。

本番試技では風が不安定な中、一本目では踏切前が大きくつまり減速しながらの跳躍となります。
2本目は助走を伸ばして調整するもファール。
勝負となる3本目ではさらに助走を20cm下げます。
しっかりと動けていましたが、踏切板をやや踏む程度の位置での跳躍となり、1本目の記録を伸ばすことができませんでした。
1本目がつまらなければ、3本目が踏切板にしっかり乗っていれば、それでもトップ8に届いていたかどうかは微妙です。

体の調子も良く、出力や動きにも問題がない中で、3本の流れも良い形をつくれました。
それだけに、気づきにくいわずかなズレがパフォーマンスに影響していたかもしれません。
何より全国の舞台、そして予選の3本の緊迫した独特の空気感も影響したことでしょう。

トップ8を迎えた5本目には中学新記録となる大跳躍が生まれました。
それだけの選手でも、最初の3回での記録はその記録より40cm近く低い記録となっています。

最初の3回は、まさに地力の差が問われる場と言えるでしょう。
その地力も昨年から考えれば大きく向上してきました。
課題としていたスピードでは、積極的に100mに挑戦し11秒台まで速くなりました。
体つきもしっかりとしてきています。
それでも、全国の舞台で考えればまだまだ地力が不足しているということでしょう。
裏を返せばそれだけ伸びしろが残っているということです。

高校生になって、そしてその先では、さらに記録を伸ばしていき、今大会の上位選手を逆転することがあるでしょう。
選手の可能性は無限大です。
そして未来は誰にも分かりません。
次なる目標となる秋のU16大会に向けて、今回の経験を活かしていきましょう。

今大会はLIVE配信も行われており、岐阜からも画面を通して応援をすることができました。
応援することを通して全国のレベルの高さに触れ、全国の舞台に憧れを持った選手もいたことでしょう。
こうした全国の舞台に4名の選手が出場してくれたことは大変誇らしいことです。
それとともに、この舞台を目指してきた多くの選手たちの挑戦も、決して色あせることはありません。

来年の全中は滋賀での開催が予定されています。
そして、男女リレーや男子400m、男子3000mが廃止され、女子の円盤投、棒高跳の追加、そしてターゲットナンバー制の導入が予定されています。
その舞台を目指し、次なる選手たちの挑戦が始まります。
来年はどんなドラマが生まれるのか、今から楽しみです。

多くの方々からの応援、ありがとうございました!

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